9784904862791
結果の出せる評価と治療 ー末梢神経とエコーから紐解く痛みの解釈ー
7,000円(税込7,700円)
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「痛みの原因」を明確に!
医師と理学療法士が「エコー」を共通言語に挑む、次世代の運動器診療

■あなたは、患者の痛みの“本当の原因”を明確にした上で、治療を行えているだろうか?
■「腱板の機能が低下している」「体幹が弱い」「骨頭が前方に偏位している」といった説明で運動療法を行っているだけでは、痛みの本当の原因には、たどり着いていないかもしれません。
■痛みの原因を明確にするとは、それが「構造が壊れた痛みなのか?」「神経による痛みなのか?」「脳が生み出している痛みなのか?」を深く見極めることです。この視点を持たずに行う運動療法は、改善への遠回りになってしまう。
■その鍵は、「エコー」という共通言語を武器に、“痛みを1つの線で捉える”こと。これまでレントゲンやMRIでは見えなかった病態が、動的な観察を可能とするエコーによって「見える化」され、診断と治療の質を大きく変えつつあります。
■本書は、整形外科とリハビリテーションの新たな融合の形を示す、まさに次代の医療のあり方を指し示す一冊です。この一冊が、これからの医療を大きく変えるきっかけとなることを願って。
---TOPIX---
本書は、痛みの原因を「侵害受容性疼痛」「神経障害性疼痛」「痛覚変調性疼痛」の3つに大別し、それぞれの病態解釈と具体的な評価・治療法を、豊富な図表と実例とともに解説します。特に、画像所見だけでは捉えきれない「末梢神経の痛み」に焦点を当て、その「滑走性」を引き出す理学療法の実践方法を、肩関節、膝関節、腰殿部痛の症例を通して詳細に紹介します。

第1章 疼痛治療に対するパラダイムシフト 〜医師から理学療法士へ伝えたいこと〜
- エコーを共通言語にした医師と理学療法士の融合診療
- 運動器診療の現状
- 運動器診療の患者満足度
- 運動器診療の現状と共通言語の重要性
- 痛みの原因を明確にするための手順
- 痛みを3つに大別する
- 痛みを1つの線として捉える
- 侵害受容性疼痛
- 神経障害性疼痛
- 痛覚変調性疼痛
- 痛みの解釈
第2章 末梢神経を軸とした肩関節に対する理学療法
- はじめに
- 末梢神経を軸とした病態の考え方
- 臨床推論の迷路
- 理学療法の戦い方を考える
- 病態解釈に必要な基礎知識
- 末梢神経と身体所見の考え方
- 超音波画像の描出の意味
- 腱板を描出する意味
- 末梢神経を軸にした理学療法
- 末梢神経を軸にした理学療法の考え方
- SM後の理学療法
- 腋窩神経の痛みに対する理学療法
- 肩甲上神経の痛みに対する理学療法
- おわりに
第3章 末梢神経を軸とした膝関節に対する理学療法
- はじめに
- 共通言語の重要性とアライメント
- 共通言語の重要性
- アライメントを重視する
- 痛みに対する共通言語をもつ
- 痛みの原因を明確にするための基礎知識
- 単純X線像による変形と痛みは必ずしも一致しない
- 痛みを考察するための基礎知識
- 侵害受容性疼痛を考察するポイント
- 神経障害性疼痛を考察するポイント
- まとめ
- 膝前面部痛の病態解釈に必要な機能解剖
- 膝蓋下脂肪体の痛みを再考する
- 膝前面部痛を理解するための解剖学的知識
- 膝関節前面の末梢神経
- 末梢神経を軸とした理学療法
- 末梢神経に対する評価方法
- 伏在神経膝蓋下枝に対する理学療法
- 内側広筋枝に対する理学療法
- 内側膝神経に対する理学療法
- おわりに
第4章 末梢神経を軸にした腰殿部痛に対する理学療法
- はじめに
- 腰殿部痛の原因を明確にするためのヒント
- 病態を2つに大別する
- 画像で分かる腰殿部痛
- 画像では分からない腰殿部痛
- 病態解釈に重要な機能解剖学
- 腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の病態解釈
- 仙骨神経後枝外側枝による仙腸関節障害
- 末梢神経を軸にした理学療法
- 腰殿部痛と下腿外側部痛を訴える患者の理学療法
- 仙腸関節付近の痛みを訴える患者の理学療法
- 腰殿部痛を1つの線で捉えた理学療法
- おわりに
---著者---
- 宮武和馬
- 河端将司
- 宮田徹
- 齊藤正佳